コムタム
ベトナム語でお米のことを「com(コム)」という。
メコン川が育んだ豊かな土壌と温暖湿潤な気候のおかげで、
この国は一年に3回もお米が収穫できる。三毛作。
これを知って麺も蒸し料理も、基本的に米粉でできていることに納得。
日本ではバインミーが有名だけど、朝昼晩とベトナムに住む人は圧倒的に米でできたものを食べる。
市場でお米屋さんに行くと、日本と同じようにたくさんの種類のお米がさまざまな値段で売っていて面白い。
普通のお米も産地によって値段が違うし、餅米、玄米、赤米、黒米と選びたい放題。
そのなかでひときわお手頃なお米が「com tam」という種類のお米である。
このお米は白米を精米した時に、割れてしまった屑米。
貧しかった時代に、お米を無駄にしないために屑米を集めて食べていたそうだ。
食べ物を粗末にしない心、見習いたい。
そのコムタムに炭火で焼いたお肉や、すっぱい漬け物、炒めたミミガーとか蒸し卵とかを載せて食べる料理のことも「コムタム」という。
ヌクマムと蜂蜜、五香粉などでしっかり味付けされて、炭火で焼かれたお肉とこのお米との相性がすごい!
細かくわれているから、タレがからみやすくて、ごはんがすすむ。
だいたいヌクマムとライムのタレとスープも一緒に出て来るので、それらをかけて
混ぜて食べるのがベトナム流。
(こういう食べ方はちっともお行儀悪くないのです)
たいていお店の入り口付近でお肉を焼いているので、その匂いに誘われて、ついつい買ってしまう。
お店によってお肉の大きさや味つけも全然違うので、いろいろ試してみると面白いです。
先日も家の近くを歩いていたらコムタム屋さんがちょうどお肉をやいていて、
お兄さんが手招きするもんだから、買ってしまった。
このお店のは骨付きのポークリブでした。
レストランのベトナム料理ももちろん美味しいんだけど、
こういうベトナム人が日常的に食べている食べ物ってなんか落ち着く。
日本でいったら定食とかお弁当みたいな感じかな。
路上の味が好きだけど
室内で食べれるお店もあります。→com tam CALI