蟹づくし
蟹の春雨がすごく美味しいお店。
日本では考えられないくらいに贅沢に蟹の身と蟹の味噌がたっぷり入っている。
程よく安くて、程よくローカルで、魚介が食べたい、という友達が遊びにきた時には
ついつい一緒に行ってしまうお店。
昨日も福岡から友人が来ていて
「蛤・海老・蟹食べたい!」ってことで行ってきた。
ピーク時の7時前後はすごく混んでいて、戦場のような慌ただしさ。
オーダーもちゃんと伝わっているのか不安になるほどだけど、その熱気にあふれた感じもベトナムっぽくっていいなーと思う。
今回はフライトの時間もあって、早めに行ったのでゆったりできたんだけど、
忙しい時間のときのほうが味付けが美味しいような気がした。
味が日によってぶれるっていうのも、ベトナムっぽくって面白いんだけど、
ちゃんとした美味しさが伝わらなかった気がして残念。
ホーチミンNo1
みんなが絶対に褒めるお店があります。
日本人が経営しているから、っていう贔屓目を抜きにしても
このお店のことを嫌いな人はいないんじゃないかと思う。
そのぐらいみんなこのお店に行くのです。
とっておきの日も普段の日も。
そして先日、満を持してラスト4P'sに行ってきたのでした。
チーズを作るところからやっているぐらい食材にもこだわっていて、
(Online shopのページには生産者の顔が出ていてそのこだわりが表れている)
おいしい、っていうのはもちろんなんだけど、とにかくお店の空気がいい。
オーナーさんもちゃんとお店にいてお客さんと話をしているし、
みんなぴりっと緊張感のあるなかで働いているんだけど
すごく笑顔だし、このお店で働いていることに誇りを感じてるんじゃないかな
という気がするような感じ。
一度行ったら、また行きたくなっちゃうし人にすすめたくなるような空気なんです。
場所はレタントンという日本人街にあるヘムの中。
ちょっと奥まった分りにくい場所にあるんだけど、この周りにどんどん新しいお店がオープンし始めた。人を引き寄せるパワーのあるお店。
たまたま知り合いの人が、立ち上げから関わっていて、
いろいろ話を聞く機会があったのだけど、ピザが好きで相当いろいろなお店で食べ歩いていたそう。だから、なんとなくで始めて流行ったわけじゃないんだよ、ということを言っていた。
最近のホーチミンにはどんどん日本のチェーン店もできていて、
それなりにお客さんも入っているけど、
日本人だけじゃなくて、ベトナム人も、その他の外国人の気持ちもぐーっと掴む人気店を経営している人たちは、たいてい経営しているトップの人が「一生ホーチミンに住むんだ」というぐらいの気概を持って取り組んでいるように思う。
それは自分も仕事をしていて思ったことだけど、
どんなジャンルの仕事でもきちんとこの地に本気で根を張って、
ベトナム人と共に、ベトナムを良くして行こうっていう強い思いがないと成功しない。
それってなかなか出来ることではないのだよな。
って何の話をしているのか分らなくなってきたけど
とにかくみんなが褒めるこのお店は、そういう本気さがたくさん詰まった
とても良いホーチミンNo1のピザ屋さんだということです。
ブラピとアンジー
ブラピとアンジーが訪れたということで
一躍有名になったお店がある。
"Cục Gạch Quán"(クックガッククアン)
1区の端っこの分りにくい路地のところにあって、タクシーの運転手に住所を渡しても
分らない、ということもしばしば。
わざわざ行かなきゃいけない場所なのにミーハーなベトナム人は、このお店が大好きみたいで、いつ行ってもにぎわっている。
予約しないと入れないこともある、人気店です。
古い建物を改装した店内は、アンティーク調で統一されていてとても上品。
映画に出てきそうなアジアン料理のレストランっていう感じ。
「eat green, live healthy(緑を食べて健康的に生きよう)」
というのがテーマらしく、料理の味付けも濃すぎずに上品な感じ。
でもメニューはベトナムの昔からある定番の家庭料理ばかりで気取らず食べられる。
しかもお値段も良心的!
(ただメニューがすごく分りにくくて、日本語表記がないので、ベトナム料理に詳しくない人はあらかじめ下調べしていくことをおすすめします。それか店員さんのおすすめを聞くかするといいと思います)
そして料理は全てソンベー焼きという、ベトナムの伝統的な陶器を使って提供されるというのもこのお店の売り。
この陶器は壊れやすくてベトナムでは需要がどんどん減っているっていうものなんだけど、それを敢えて使う。
そのスタイルが外国人にもベトナム人にも受けていて、同じようにソンベー焼きを使うお店が最近すごく増えたように思う。
そして、ソンベー焼きを気軽に買える場所もすごく増えた。
このお店がソンベー焼きを使わなかったら、そしてブラピとアンジーが訪れなかったら、もしかしてソンベー焼きはもっと無くなっていっていたかもしれないと思うと、
お店や人の影響力ってすごいなーと思う。
私もこのお店の雰囲気も味もすごく好きなんだけど、予約するのがとても面倒で
帰国までに行けるかな・・・どうしようかな・・・と思っていた矢先、
普段は日本食しか行かないような友達が、「クックガックいかない?」と誘ってくれた。
気を使わない友達を誘ってくれて、夫も一緒にわいわい色んなご飯を食べて、
最後は誕生日のお祝いまでしてもらってしまった。
ほんとうは自分からお別れのお知らせをしなきゃいけなかったのにな・・・。
友達のやさしさがとても染みました。
なんか私は変に照れてしまったり、迷惑かもしれないと考え過ぎてしまったりして
こういうことがさらっとできないタイプなんだけど、
友達のお祝いとか送別とかそういうのちゃんとできるようになるぞ!と誓った夜。
市場のチェー屋さん
去年やっていた仕事では、サンプルを作るために、よく市場に布や糸なんかを買いに行っていた。
私の住んでいる場所から一番行きやすくて、布が一通り揃のがタンディン市場。
市場に行ったときはそこにあるチェー屋さんでチェーを食べるのがお決まりだった。
タンディン市場には3つチェー屋さんがあるんだけど、
私はこの人のチェーが一番すき。
持ち帰りも出来るので、人が途切れることなくいつも忙しそうだけど、
外国人の私を少し気遣ってくれたりして。
ココナツミルクやら、シロップやら、煮豆やら、いくつも並べたお鍋の中に
どーんと座って手早くチェーを作っていく姿は、きりっとしていてかっこいい。
土日はいないみたいで、最近めっきり会えてないんだけど、
帰るまでに最後に絶対食べに行くぞ。
地図があった
↓
人気のタンディン市場は布だけじゃない★市場内をご紹介!: Harutaroのホーチミン生活情報サイト
viduのこと
初めてこの場所を訪れたのは、サイゴンに住み始めてまだ間もない頃。
viduは日本人がやっているカレーが美味しくて、洋服や雑貨も売っているカフェ、呼び鈴を鳴らさないと開けてくれないという、駐妻界では有名なお店で、私にはなんとなく敷居が高かった。
駐妻さんたちが連日ランチタイムに集うサロンのような場所だったらどうしよう…と勝手にいろいろ妄想してしまって、でもどうしても気になって、わざわざ時間をずらして行った、夕方の5時。
私の思惑通り、カフェにお客さんは私一人。
階段を上がって中に入ると
古い建物を改装して作った空間は天井が高くて窓が大きく、面積以上に広く感じる。
一人過ごすには少々贅沢でぐるりと見回して、ちょっと影になった端っこの場所に座った。
出てきたカレーは噂通りに、安心できる日本のカレーなんだけど家庭的すぎず、スパイシーで濃厚で美味しい。
(写真じゃ見えないけど大きなチキンが二つどーんと入っている)
カフェメニューはカレーとドリンク数種類とシフォンケーキ(たまにロールケーキ)のみ。古い空間を活かして華美な装飾はないけど、家具のチョイスや置いてある本、使われている食器の一つ一つにオーナーさんの気持ちがこもっているのが伝わってくる。
帰り際にお会計をしている時「そのカバンかわいいですね。こんな時間に来るなんて一人で行動する派?」と話しかけてくれた。
オーナーさんの名前はまゆさんといった。
そこからお店に来る毎にいろいろ話すようになり、じわりじわりと距離が縮まってきたある日。
「ここでいつか映画を流したいんだよね」とまゆさんが言った一言に私が過敏に反応して「やりましょう!私企画します!」と言ったのが去年の雨期のこと。
一緒にkino igluさんの上映会までやらせていただいた。
イベントの準備をしていたときは、毎日のように電話で話をして、一つの値段を決めるにも上映時間を決めるにも何回も考えては変更し、を繰り返した。
こんなに何かを決めるのに時間をかけたのは初めてだったけど、お客様を一番に考える気持ちとか、全てのことに筋を通すところとか、今までぬくぬくと日本の会社の中でイベントを企画していた自分にとって、勉強になることばかりだった。
リスクはたくさんあったのに、覚悟を決めて挑んでくれた姿勢にすごく刺激されたし、
まゆさんの力で予想よりもたくさんの人が集まってくれて、自分の中で忘れられないイベントとなったのでした。
サイゴンで、女の人一人で、お店を開業させること、仕入れをして作ること、ベトナム語しか話せないスタッフを雇うことまで全部やるのは、簡単なことじゃない。
ブログではその戦っている様子が伝わってきて、とても面白い。
小柄なのにすごいパワーの持ち主、そして厳しく、とても優しい人、まゆさん。
そんな人がやっているカフェに人が集まって来ないわけがないのです。
日本に住んでいてホーチミンと関わる仕事をしている人たち(ベトナム料理やベトナム雑貨など)ともたくさん繋がりがあるのも納得。
これからもまゆさんの作るカレーと人柄で、たくさんの人がここで元気をもらうのだろう。
お店ってほんとうにおもしろい。
コムタム
ベトナム語でお米のことを「com(コム)」という。
メコン川が育んだ豊かな土壌と温暖湿潤な気候のおかげで、
この国は一年に3回もお米が収穫できる。三毛作。
これを知って麺も蒸し料理も、基本的に米粉でできていることに納得。
日本ではバインミーが有名だけど、朝昼晩とベトナムに住む人は圧倒的に米でできたものを食べる。
市場でお米屋さんに行くと、日本と同じようにたくさんの種類のお米がさまざまな値段で売っていて面白い。
普通のお米も産地によって値段が違うし、餅米、玄米、赤米、黒米と選びたい放題。
そのなかでひときわお手頃なお米が「com tam」という種類のお米である。
このお米は白米を精米した時に、割れてしまった屑米。
貧しかった時代に、お米を無駄にしないために屑米を集めて食べていたそうだ。
食べ物を粗末にしない心、見習いたい。
そのコムタムに炭火で焼いたお肉や、すっぱい漬け物、炒めたミミガーとか蒸し卵とかを載せて食べる料理のことも「コムタム」という。
ヌクマムと蜂蜜、五香粉などでしっかり味付けされて、炭火で焼かれたお肉とこのお米との相性がすごい!
細かくわれているから、タレがからみやすくて、ごはんがすすむ。
だいたいヌクマムとライムのタレとスープも一緒に出て来るので、それらをかけて
混ぜて食べるのがベトナム流。
(こういう食べ方はちっともお行儀悪くないのです)
たいていお店の入り口付近でお肉を焼いているので、その匂いに誘われて、ついつい買ってしまう。
お店によってお肉の大きさや味つけも全然違うので、いろいろ試してみると面白いです。
先日も家の近くを歩いていたらコムタム屋さんがちょうどお肉をやいていて、
お兄さんが手招きするもんだから、買ってしまった。
このお店のは骨付きのポークリブでした。
レストランのベトナム料理ももちろん美味しいんだけど、
こういうベトナム人が日常的に食べている食べ物ってなんか落ち着く。
日本でいったら定食とかお弁当みたいな感じかな。
路上の味が好きだけど
室内で食べれるお店もあります。→com tam CALI